この学校を選んだ理由

<このページでは、愛育養護学校に在籍する子どもたちの保護者の方々からの声を集め、紹介します>

● 子どもをカテゴリー分けして見るのではなく、そのままの子どもを理解してくれる学校、自尊感情を大事にしてくれる学校を探していた時に『親たちは語る-愛育養護学校の子育て・親育ち』を読み、月1回の相談日に訪ねてみました。何よりも子ども自身が学校が大好きになり、入学してからも毎日生き生きと学校生活を楽しんでいる様子をみて、よかったなと心から思います。
● 入学前の半年間、母子二人で学校の相談日に行かせてもらいました。幼稚園に適応できずに退園してしまった我が子が、ここでは自分らしい発想で楽しく遊んでいる姿を見せてくれました。そして一緒に遊んで下さった先生ご自身がとても楽しませてらっしゃるのが素晴らしいことです。親のほうでは子どもの個性について先生方とたくさん話をする機会ももてたので安心しました。最終的には行きたい学校は子どもが決める・・・・そう信じて親は学校選択を子どもに任せました。
(K・Sさん)
● 障がいのある子どもの教育には、目標に近づけるよう努力する教育と子どもをハッピーにして能力を引き出す方法の2種類あると思いますが、この学校は数少ない後者の方針をとっています。子どもたちは満足して幸せそうなみんないい顔をしています。目標に近づけるようがんばる療育に通っていたときは、親として他の子どもとわが子の能力を比べてしまい、プレッシャーを感じていました。今は同じ障がいを持つ子とさえも比べることなく、みんな成長の過程はさまざまなのだという見方ができるようになりました。親がいらいらしていないので、子どもも影響を受けて家でも幸せそうです。
● 子どもは発達障がいですが、大人(先生)との信頼関係をゆっくりと築いていくことで、「自分の心を開放できるような教育」をうけさせたいと思い、「愛育」への入学を希望いたしました。実際入学してみて、先生と子どものことを毎日お話しさせていただき、私自身も勉強させて頂くことができ、ありがたく思っております。
(K.Hさん)
・ 私たちの子どもはアスペルガー症候群です。一般の幼稚園に通っていましたが、集団生活というものに上手くなじめず、不登園を経て中途退園しました。そのため私たちは療育や学校活において制度面で充実しているという評判の自治体へ引越しを決め、新しくやり直そうと思いつつも、子どもの乗り気ではない様子に不安を覚えていました。  愛育養護学校に出会ったのはそのような状況の頃で、学校に対する予備知識もないまま「とても良い先生がいる」とのことで紹介を受け、顧問の津守先生にお会いしました。初めて訪れた愛育養護学校では、子どもたちがおおいに走り回り、大きな声で話し、ホールの壁には落書き、先生方は叱るのではなく一緒に遊んでいる。これまでに見たことのない学校の姿にショックを受けました。しかしそんな中で非常に印象的だったのは愛育に通う子どもたちがとても生き生きとしていて、いわゆる「障害児」らしくない、明るく元気な姿だったことです。 当時の私自身の考えでは、知的障害のない私たちの子どもは入れてもらえないだろうと思っていましたし、このまま引越していくつもりでした。一方、夫は「愛育がいい」と明言し、理由を聞くと「うちの子が楽しそうに過ごしていたから」「落書きがあったから、そういうことも許されるし子どもたちも安心して過ごせるのだろうと感じた」と言います。それから面談を経て何回か体験に訪れましたが、防音ヘッドフォンをしながら一心に遊ぶ子どもの様子、こんな新参者に興味を持って親切にしてくれる愛育の子どもたちの様子に「ここがうちの子どもにとっての『トモエ学園』かもしれない」と思うようになりました。今では、私たちの子どもは「愛育の子どもたち」の一員にすんなりと溶け込み、毎日を本当に生き生きと過ごしています。 愛育養護学校に入ってみて、先生方がどれほどの愛情と献身を子どもたちに注いでくださっているか、毎日どたばたと遊んでいるように見えるのも学びであり、信頼関係の構築であり、子どもたちにとっては非常に大切なことなのだとわかってきました。その結果、子どもが自分自身の素晴らしさを自由に表現していくことができ、それによりまた親も子どもに対する見方を新たにすることができます。今も日々発見の毎日であり、これまで怒ったり悲しんだりしたことは「わんぱく」の一言で済まされるようになってきました。不安や悩みがなくなるわけではありませんが、子どもが幸せそうにしている姿を見られる喜びを日々かみしめています。
(C.Hさん)
●  幼稚部の年少から愛育にお世話になっています。障がいの重い子どもなので、一般の幼稚園入園を希望しても、週に2日の通園許可だったり、行事など何かにつけて参加できなかったり別室で親や先生と待機してすごすことも多々ある、と区の療育センターの先輩お母さん方から聞いていました。障がいのある子どもでも毎日のびのびすごせる幼稚園をネットを中心に探していたところ、愛育養護学校を知りました。すぐ電話をして、1日遊びに行かせていただき、体験入学して、こちらの学校に決めました。