校長挨拶

子どもたちと保護者とともに

子どもたちの存在と笑顔、保護者の方たちの協力と愛情、学生やボランティアの方たちを含めた保育者たちの試み。本校では、今日も一人一人にとって違う大事な一日が始まります。創立以来64年もの間、多くの方々の支援と応援によって支えられ、子どもたちの『今』を未来へと繋いでまいりました。

私たちは、子どもたちの障碍を以て保育しない、つまり一人ひとりの尊厳のもとにおのおのが本当の意味で満足できる自分自身を生きられるよう保育しています。いつの時代においても命の尊さを体現する子どもの存在に対して障碍という表現は相応しくありません。

子どもたちは遊びや活動を通じて人とかかわり、自分自身と出会っていきます。その中で、子ども自身の育ちの求めによって、その子なりの挑みを行います。それは育ちの可能性であり、同時に限界を知ることにもなります。限界という壁に直面した時にこそ自分の在り方を問われることがあります。その答えが何なのか深く吟味し、自分で自分に答えを出さなくてはなりません。その過程において子どもが人として『自律する』ということとつながっていきます。そして、人から教わったことも含めた自身の気づきと経験をもとに、しっかりとした自分を育てていってほしいと願っています。

            校長  大羽 太郎